今回は、食品の無駄に関しての前回の続編といたします。
消費期限は、保存期間が短いもの(製造日から概ね5日以内)に表示し、賞味期限は、保存期間が比較的長いもの(製造日から概ね5日以上)に付けられます。
冷凍品に関しては当然のことながら賞味期限が記載されています。
そして冷凍品の原料(魚でいうと一匹まんまやフィレなど)の賞味期限は製造日から通常
18か月から24か月。
「えっ?そんなに長いの?」と思う人も少なくないでしょうが、それが現在の食品流通の常識であって、一般の人があまり知らないだけ。
業務用の冷凍庫は、家庭用のものとは大きく違っており、
通常
マイナス30度前後。
ここで保存すれば、
包装状態が良ければ、2年半(30か月)ぐらいは何の問題もありません。
ちなみに外気が当たるようなずさんな包装状態であった場合は、すぐに冷凍ヤケといって、中の脂が浮き出て変色し、身がボロボロになります。
つまり6日の賞味期限が1日超えたら「賞味期限切れ」なのは当然ですが、冷凍品のように
2年間から1日超えただけでも「賞味期限切れ」になります。
一口に賞味期限切れと、これだけ大きな差があるのです。
2年間の賞味期限が1日やはたまた30日ぐらい超えても、品質に何の変化もないのが普通。
極端な話、1年ぐらい超過しても、加熱調理して食べるのであれば何も問題ありません。
しかし、一般消費者はそういった事実を知らないか、知っていても異常に敏感なせいで、賞味期限切れ=食べられない、といった世論になっています。
メディアも無知な場合が多く、
賞味期限切れの食品を販売してはいけないと勘違いしているがため、
批判一色の報道がなされる場合があります。
そうなってからでは企業としては取り返しがつきません。
そのせいで、現在冷凍食品の流通では、賞味期限切れを極度に怖がるが為、
期限切れが近いものは大暴落しています。
切れたら、即廃棄処分にしなくてはという脅迫観念。
廃棄処分にするのもお金がかかるので、期限切れ直前のものはタダ同然。
当然、在庫を持つ業者は大損!
消費者は、業者の損だから関係ないと思うなかれ。
会社の雇用や給料に影響するし、何より今後販売時にはそういったリスクを勘案して販売しなくてはならないので、価格に反映されます。
現在、日本人が食べている水産物のほぼ半分は輸入品。
そして輸入品のほとんどは冷凍品です。
国産のものでも、サンマやサバのように冷凍品が多いものもあるので、
日本人が食べている水産物の半分以上が冷凍品。
だから、この事実も大量の食品が廃棄される温床になっています。
厚生労働省が先日、「加工食品の表示に関するQ&A」というものを発表しました。
厚生労働省Q&A(第2集:消費期限又は賞味期限について)珍しくかなり踏み込んだ内容になっております。
Q29の消費期限と賞味期限の切れた商品の販売に関して、抜粋します。
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仮に表示された期限を過ぎたとしても、当該食品が衛生上の危害を及ぼすおそれのないものであればこれを販売することが食品衛生法により一律に禁止されているとはいえません。
しかしながら食品衛生を確保するためには、消費期限又は賞味期限のそれぞれの趣旨を踏まえた取扱いが必要です。
まず、消費期限については、この期限を過ぎた食品については飲食に供することを避けるべき性格のものであり、これを販売することは厳に慎むべきものです。
また、賞味期限については、期限を過ぎたからといって直ちに食品衛生上問題が生じるものではありませんが、期限内に販売することが望まれます。
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つまり簡単にいうと、
賞味期限切れの食品は、期限内に食べるのが望ましいが、衛生上の問題がなければ販売してもいいよということ。
そして何より注目してほしいのが、消費者側の心得にまで言及していること。
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「賞味期限」が表示されている場合には、その年月日を過ぎた場合であっても、食品の品質が十分保持されていることがあります。すぐに捨てるのではなく、その見た目や臭い等により、五感で個別に食べられるかどうかを判断するとともに、調理法を工夫することなどにより、食品の無駄な廃棄を減らしていくことも重要です。
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これら厚生労働省の発表に「いい仕事ぶり」としてわかりやすく解説なさっている方がいます。
多くの本を執筆なさっている科学ライターの
松永和紀さんのブログです。
松永和紀blog〜厚生労働省のいい仕事ぶり〜厚生労働省はせっかくいい内容の発表をおこなったのだから、もっと広報活動をして、
一般消費者に知らしめるようにするべきです。
そうでないと、このまま食品の無駄とその経済的損失がタレ流しされ続けることでしょう。