2007年07月19日

なぜ異常に厳しい基準なのか?



現在のうなぎの残留薬物基準値では、仮に基準値の10倍含まれているものを毎日食べ続けても、健康に害がでるものではありません。

ではなぜ、これほどまでに異常に厳しいのでしょうか?

理由は簡単です。

厳しくすることが、厚生労働省にとっていいことずくめ
だからです。

マスコミ、世論の後押しで、厳しくすればするほど歓迎されます。
そして中国産のイメージが落ちたり、輸入できなくなると、国内の養殖業者と加工業者が潤いその保護に役立ちます。
さらに、検査費用や頻度の増大によって、厚生労働省の権限が強化されます。(現に検査機関の人員は急増しています)

この現実に即さない基準値は、結局は食品の高騰を招くと同時に、あまり検査のされていない(安全性が中国産より劣る)国内産しか食べられない事態を引き起こします。
もうすでに、使用できる原料の不足、検査費用の増大により、不必要に高いものになっています。


中国産うなぎは、日本の基準に合わせるため、1ロットにつき数十回の検査・試験を繰り返してから輸入されますが、国内産は通関というハードルがないため、はるかに検査件数が少なくなっています。
もともと中国の工場には最新鋭の分析機器がありますが、国内の工場にはほとんどありません。

だから、現実は世間の認識とはマギャクなのです。


中国産うなぎの問題はスピード違反に置き換えるとわかりやすいと思います。

車の運転でごく普通に走っていたのに、スピード違反でつかまることがありますよね。
誰にも迷惑をかけていなく、全く危険でもないのに、そこの制限速度をオーバーしていたという理由で罰金刑を受けます。

確かに法律違反を犯したことになりますが、これによって厳しい制裁を受けるのは納得できないですよね。
これって、法律のほうに問題ありなのではないでしょうか?

中国産うなぎでいえば、時速60キロで走れる道で、制限速度10キロにされているようなものです。
いくら慎重に運転しても、100回に1回程度は少しぐらいオーバーすることはあります。
でもその1回の道路交通法違反で、免許取り消しになるのです!

そしてその人が免許取り消しにあうだけでなく、他の運転者も違反する可能性があるという理由から、全員免許取り消し!!!
これがよく起こる中国の輸出停止です。


現在の世論は、実害のない軽微な違反に対して、厳しく糾弾して免許取り消しを叫んでいるようなものです。





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2007年07月18日

中国産うなぎほど安全な食品はない!3



今回は、うなぎの輸入時の検査基準がいかに厳しいものであるかを、具体的数字を交え、別な角度からご説明します。

現在、必ず行われている検査物質と基準値を以下に掲載しました。

物質名           検出限界
AOZ              1PPB
マラカイトグリーン      2PPB
ロイコマラカイトグリーン    2PPB
エンロフロキサシン      10PPB

基準値の単位であるPPBとは、10億分の1を表し、
パーセントにすると、0.0000001%です。
これはよく聞くPPMの千分の1の値です。

10億分の1とはどういう値でしょうか。。。

長さに例えると、1メートルの10億分の1が1ナノメートルです。
最近流行りのナノテクノロジーとは、この単位から来ています。
分子やDNAとほぼ同じ大きさで、髪の毛の太さの10万分の1、細胞の大きさの1万分の1。

ちょっとわかりずらいでしょうか。

地球の大きさと比べると、ピンポン玉くらいです。

人数に例えると、日本の人口の10倍の人の中に1人だけ有害な人間がいるといった確率。
こんな社会だったらいいですね。(^^ゞ


ちなみに青酸カリの致死量は40PPBなので、うなぎの残留物質基準は、
それより、はるかに厳しいことになります。
断わっておきたいのが、ここで問題になっている対象物質は、抗菌剤や抗生物質であり、いわゆる毒物と違って決してすぐに人体に害になるようなものではないということです。
むしろ病気にかかった時に、お世話になる物質なのです。

だいたい、生体に毒になるものを養殖で使用するはずがありません。
うなぎの生育にとって良いもの、病原菌に対する抵抗力を高めるものですので。



前回、基準値オーバーの違反事例が出ても、人体に影響があることは考えられないことをご説明しました。

そして、基準値が想像を絶するほど厳しいものであることも感覚的にわかっていただけたと思います。




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2007年07月17日

中国産うなぎほど安全な食品はない!2



今まで、中国産うなぎの99%は厳しい検査を通っていることを説明してきました。
それでは残りの1%、つまり検査で基準値以上の値が出たものに関してはどうでしょうか。

当該ロットに関しては、中国に積み戻すか、焼却処分にされます。
実際にはほとんどすべての場合、積み戻されますので、日本では流通しません。

だから、違反事例が出たからといっって怖がることはなく、むしろ水際で食い止められた結果と思うべきです。

それでもなお、検査をたまたますりぬけたものがあるのではないかという疑問があると思います。

そこで、違反事例で出ている基準値オーバーの値はどれぐらいかを調べれば、仮にすりぬけたものがあるとして、そのうなぎの危険性が推測できます。

そもそも基準値というのがどういうふうに決まるかというと、次のような3段階の行程を踏みます。

1)無毒性量の決定
動物実験により、すべての毒性試験で、定められる有害な作用を示さない上限値を求める。

2)一日許容摂取量(ADI)の設定
ADIとは無毒性量の100分の1以下。
ADIとは健康上のリスクを伴わずに、人が生涯にわたり毎日摂取することができる体重1KG当たりの量。

3)ADIを超えないように基準値を決定
色々な食品を食べることにより摂取されるであろうと考えられる量を試算し、それがADIを超えないように個々の食品の基準値を設定。


つまり簡単にいうと、
基準値は体に害を及ぼすと思われる量の100分の1以下
で、かつ複数の食品からの摂取があっても問題のない量です。

具体的にうなぎでいうと、
1日1KGの鰻の蒲焼きを30年間毎日食べ続けて、害が出る量
といわれています。

ありえないですよね!
鰻の蒲焼きのは一人前は通常100グラム程度。
それを1KG食べるというのは、1日とてできることではありません。
それを30年間毎日というのは絶対にあり得ることではありません!

実際にあり得る量の数百倍〜数千倍を想定しているといえましょう。

そして実際にうなぎの違反事例をみると、通常、基準値の2〜3倍。多くても10倍程度のものです。


つまり、基準値を超えてしまったのは、法律的な問題であって、危険などという問題ではないのです。
言い換えるなら、
うなぎで食品衛生法違反が起こっても、決して食品の安全を脅かすものではない
ということです。

さらに大量摂取したと仮定しても、起きうる害は、他の薬剤が効かなくなるといったものであることも付け加えておきます。
(その前に糖尿病や血液の病気の害のほうが甚大でしょうが)


むしろこういう値が出ること自体、危険とは逆の
安全である証明になっている
のがわかっていただけると思います。




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中国産うなぎほど安全な食品はない!1



中国産うなぎはそのイメージとは裏腹に、極めて安全といえる食品の一つです。

中国産うなぎは、相当以前から、「中国産」で「養殖物」といった負のイメージが強いことと、伝統的日本の食文化が外国産である話題性から、マスコミ報道や書籍などによってパッシングを受けてきました。

危険報道はここ数年毎年恒例行事
のように行われています。

そういった報道のたびに、スーパーから撤去されたり、消費が落ち込んだり、さらに中国が輸出停止にしたりということが起こってきました。

ただこれらの問題がうなぎの安全性を高めたことも事実です。

中国では日本での輸入通関時の検査で、1回でもダメだったら、1年間の輸出停止措置をとっています。

うなぎの蒲焼き工場を作るにはざっと3億円かかるといわれ、それだけお金をかけた工場が主要輸出先である日本への輸出停止になった場合は、事実上工場閉鎖に追い込まれます。

だから、絶対に検査でひっかかることがないよう、中国国内での検査を念入りに行うようになりました。

一方、日本側では、世論に後押しされる形で、次から次へと新たな検査を義務付け、輸入食品への取り締まりを強化しました。
その背景には検査機械の精度が高まったことがあります。
従来なら検出できなかったほどのごく微量な値でも、新しい検査機械では検出できるようになりました。

中国側もそれに対応し、検査精度の高い機械を各工場が購入しました。
これらはほとんど最新であるがため、すべて欧米や日本からの輸入品で、総コストは数千万円から1億円かかっています。

また、検品誤差があることを考慮して、中国側での基準値は日本の基準値の半分で設定しています。

この値はまさに想像を絶する微量なものなのです。

輸入時検査で禁止抗菌剤を検出したり、基準値以上の抗生物質が検出されると、さも大事件かのように時々取り上げられることがあります。
これで食品衛生法違反になりますので。

頻繁に違反があるかのように報道されますが、実際には全体の1%以下。
輸入ロットが多いために、件数が多くなっているだけです。
ただ中国産うなぎよりもっと高い確率で出る食品もあるし、はるかに高い濃度で検出されものもたくさんあります。

次回は中国産うなぎから検出される抗菌剤や抗生物質がどれだけ微量なのかをご説明します。



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posted by うな太郎 at 14:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月16日

日本にはびこるフードファシズム



フードファシズム(food fascism)とは、ある特定の食品さえ食べていれば健康になるとか、逆に、ある食品を食べると健康被害が起こるといった、科学的な根拠に基づかない極端な考えをいいます。

言い換えると、自分の健康に関して過度に食品に依存した考えを持ち、一種の強迫観念になっているといることをいいます。

まさに現在の日本人全体がフ−ドファシズムに陥っているのではないでしょうか。

しばらくの間「あるある大辞典」で放送された食品が翌日にはスーパーで品切れになるほどのバカ売れになる社会現象を引き起こしました。
これこそ、「一つの食品さえ食べれば健康になれる」といった思いこみからくるものでした。
一娯楽番組にもかかわらず、何の疑いもなく信じてしまう消費者自体にも大いに問題があると思いますが。。

後になって、数々のねつ造が発覚し、関係者の処分、番組打ち切りに至ったのは記憶に新しいところです。

このような例を出すまでもなく、日本人の中に、特定の健康食品、健康方法に依存して健康になろうとする人が少なくありません。


そして逆に、「危険」と報道されたら、あたかも食べるとすぐに健康被害が起こるかのような過剰反応を示すのが、典型的なフードファシズムの現れです。
現在、マスコミ、消費者まさに一体となってヒステリックに「中国食品は危険」を叫ぶようになりました。

誤報や事実に基づかない報道も多いのですが、「危険」という報道は信じ、それを否定する報道は一切信じないといった、完全に冷静さを欠いたものとなっています。

外国にある中国産の食品には確かに危険なものもあるでしょう。
しかし、日本に来ている中国産食品で、実際に健康被害があったケースはどれだけあるでしょうか?

私が知る限り、数年前に一度、中国産健康食品で肝臓障害を起こし、
死に至ったケースがありますが、これは業者が違法に販売したもので、極めて特殊なケースです。

今や誰もが毎日口にしているといっていい中国食品。
それでも日本国民全体として長年ほとんど健康被害が起きていないのです。
それにもかかわらず、「中国食品は口にしたくない」といったいわば一億総ヒステリー状態になるのはなぜでしょう。


食品というのは人間の健康を司る一部のものでしかありません。
また、ある食品を食べれば健康になれるとか、逆に病気になるとかといったことはありません。
むしろ日々食べている食品全体としての、栄養価やバランスこそが大事なのです。

フードファシズムはアメリカで1960年代に起こった現象です。
日本は欧米に技術や経済では肩を並べていますが、こと精神面、とりわけ冷静な判断や論理的思考に関しては40年程度遅れていると言わざるおえないのではないでしょうか。




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posted by うな太郎 at 16:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

”安全な食品”の証明



まず前提として、理解していただきたいのが、
「100%安全な食品はない」ということです。

安全と信じられている、「国産」「天然物」「無農薬」にしても、自然界のウイルスや毒物が付着している可能性は否定できません。
また、そのような表記自体、嘘である可能性も少なくありません。
流通過程で、異物が混入したり、細菌、ウイルスが繁殖する可能性もあります。

ただ、誤解していただきたくないのが、では世の中の食品は危険なものだらけかというとそうではなく、99%以上安全といえます。
ただ、100%安全であるという保証はなく、もちろん証明もできないということを言いたいのです。

数学でも、「間違っている」という証明は比較的簡単にできますが、「正解である」という証明は大変難しいといいます。
ある人物を評する時に欠点があることを言うのは簡単ですが、欠点がないということを証明することは不可能といえるのではないでしょうか。

もし、ある食品に対して「これは絶対安全!」「安全性100%」
と謳っているものがあったら、それは正確にいうと嘘です。

もちろん、中国産うなぎも、100%安全とはいえないし、もちろんその証明もできるわけありません。
重要なのは、危険である確率なわけです。

「完全にな安全性を証明できていない食品は買わない」ということをよく聞きます。
しかしこれは、食べれる食品がないというのと同じです。
そう思っている方もなんらかの食品を食べて生活しているということは、食べている食品を完全に安全だと勘違いしているのです。
もしくはだまされているのです。


ただ、繰り返しになりますが、日本に出回っているの食品の99%以上は(99%より100%に近い確率)安全なわけです。
それは、どんな科学的データより、経験則でわかっていることです。
ほとんどの方が1日何十品目の食品を口にしながら、食品による被害を被るケースが非常にまれであることから明らかです。

こういうと「現在被害がなくても蓄積されて将来、病気になるかもしれない」と思うかたもいるでしょう。
しかし、加工食品、輸入食品を数十年食べ続けて、そのような事実、実態がないにもかかわらず、そのような心配をすることに意味があるとは思えません。
むしろ、生活を脅かす危険ということでいえば、食品以外のほうがはるかに危険に満ちているし、同じ食品でもカロリーや栄養バランスに気を使うべきではないでしょうか。


こういったことを前提として考えると、中国産うなぎがいかに安全な食品かが容易に説明できますが、その説明は後日じっくりするとして、
次回は、現在の日本で起きている「フードファシズム」(food fascism)についてお話いたします。





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posted by うな太郎 at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月15日

まえがき



近年、食品の安全と安心という言葉が頻繁に使われるようになりました。
その背景には、人々の食品に対する不信感や不安があるといえましょう。
特に最近では、中国食品の危険報道が連日連夜行われています。
今年、中国製品での事件の発端になったのは、南米において中国製原料を使用した歯磨き粉で子供が多数死亡したというニュースです。
その後も中国製ペットフードでペットが死亡したとか、ダンボール入りの肉まんが公然と売られているなど、この手のニュースが絶えません。

これらは日本に流通していない製品でしたが、日本に輸入されているものでも、歯磨き粉から有害物質を検出したとか、うなぎから基準値以上の抗生物質が検出されたなどの報道がありました。

とりわけ、中国産うなぎがいかに危険であるかの話題は、連日しつこいほどに行われています。
このうなぎ報道の発端になったのは、アメリカが中国から輸入しようとしたうなぎなどから、禁止薬物が見つかり、海老、なまずを含めた5品目の輸入を停止したことでした。

アメリカでこうなのだから、日本に来ているうなぎも危ないのではないか!というのが多くの報道の趣旨であり、一般消費者も感じていることだと思います。

ただ、結論からいうと、こういった一連の報道と一般心理は全くナンセンスであり、事実と現実に則したものではありません。

このブログでは、日本人の食品の安全と安心に対する考え方、とりわけ中国うなぎに対する報道と認識を通して、日本社会を投影していきたいと考えています。




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posted by うな太郎 at 16:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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