2008年06月19日

新たな鰻の産地偽装



今週17日に、新たなうなぎの産地偽装が発覚しました。
今回は、名産地の漁協自らが関わっていたということで、今までの同様の事件の中では業界や消費者に与える衝撃が最も大きいと思われます。


「asahi.com」から引用します。

養殖ウナギの生産量日本一の愛知県一色町にある一色うなぎ漁業共同組合が、台湾から輸入されたウナギを「国産または一色産」として販売していたことが農林水産省の調べでわかった。
少なくとも今年1月から4月にかけて計70トンにのぼるとみられる。愛知県は17日、JAS法に基づき、同漁協に改善を指導した。


偽装は、いわゆる「里帰りウナギ」を悪用したもの。


例えば、最終養殖地が台湾でもトータルで日本での養殖期間が長ければ、「国産」と表示してよいことになっている。

今回のケースでは、農水省が追跡したところ、日本から18万匹輸出したとされる幼魚(クロコ)が台湾の池に入ったことが確認できなかった。さらに、台湾から輸入されたウナギは匹数が26万匹に増えており、
農水省はほとんど台湾産だったとみている
とのこと。

一色漁協の言い分としては、
「産地証明書の誤りに気づかず」
ということだが、このご時世にその言い訳は通用しないでしょう。

匹数は減ることはあっても増えるはずがありません。

ましてや、同漁協は知名度を高めるために、「愛知三河 一色産うなぎ」の地域ブランドの認証マークまで作って、彼らはマークを管理する普及協議会の事務局となっていたとのこと。

その認証マークは、
稚魚から成鰻まで自ら生育したウナギを使用している旨を保証するブランド
だったというのだからあきれたものです。


当ブログでも、何度か指摘していましたが、「里帰りウナギ」は怪しすぎました!
法律通りに行っているのなら、誰も文句を言えません。
しかし、例えば90日間、日本で養殖して、それを台湾に輸出して、しっかり数えて89日までに池揚げしている業者がいるとは到底信じることはできません。

今回は、「漁協」が輸出自体を行っていなかった可能性が強いということなので、余計それが裏付けられます。


農水省の今回の動きは非常に早く、「経由したすべての養殖地」の表示を行うよう広く通達を出しました。



アサリはどうなのでしょうか?
ブリやシマアジは?


もう「生育期間の長い国を産地とする」ということ自体やめるしかありません。
すべての生育地を記載するなどとはめんどうなことですが、不正ばかりが横行する現状では、いたしかたないでしょう。

posted by うな太郎 at 22:41| Comment(10) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
またか と言う感じです。
結局のところ、一色うなぎは
台湾産だよ ということですね。

他の国産うなぎは実のところ
どこの国の物なのでしょうか。
三河産=??
静岡産=??
鹿児島産=??
宮崎産=??
Posted by のりあき at 2008年06月20日 08:15
いつも思うのですが
我々うなぎ屋以外は何故問題にならないんでしょうか?
肉しかり他の魚しかり。
Posted by うなぎ屋譽兵衛 at 2008年06月20日 10:31
のりあきさん、うなぎ屋譽兵衛 さん、コメントありがとうございます。
国産の中では県別で鹿児島産が多いのですが、現在でも偽装は多いと思います。
例年中国、台湾から合計2万トン以上活鰻が輸入されていて、今年は減ったとはいえ4か月間で5800トン入っています。
これらは大部分、国内加工場に行っているはずです。そして出てくるのは、ほとんど純「国産」
だから発覚したのはまだごく一部といえるので、一気にウミを出さない限り永遠に(?)なくならないでしょう。
Posted by うな太郎 at 2008年06月20日 14:57
はじめまして。
神戸の梶原と言います。

度々拝見しております。

記事中で話題にされている「里帰り」云々ですが。

>生育期間の長い国を産地とする

これはどこかの条文に書かれていることなのですか?

あるいは通知の類でしょうか?
よろしければご教示いただければと。

それでは失礼します。
Posted by 梶原 at 2008年06月23日 20:00
>生育期間の長い国を産地とする

これについては、畜産物に関してはJAS法で規定がありますが、水産物と農産物に関しては明文化されていません。
農水省に問い合わせたところ、ガイドラインにもなっていないとのこと。
それでも畜産物の規定を農水産物に当てはめて解釈しているのが現状です。
元々が複数の国で育てられることを想定していなかったとういことなので、法律の不備ともいえます。

Posted by うな太郎 at 2008年06月24日 10:01
もし生育期間に関係なく、「種」の産地=原産地となってしまったら、例えば「ほうれんそう」の種はほとんどが輸入ですので
海外産になってしまいますし、養殖魚の幼魚輸入も多いです。
混乱を起こさない為にゆるくしている事が
悪い方に出てしまっているのでしょうね。
Posted by うなぎ屋譽兵衛 at 2008年06月25日 19:40
はじめまして。

ブログ楽しく拝見させていただきました。

特に中国産の方が安全って記事には驚かされました。

そこで、一つ質問があるのですが、日本への輸入の際の検査の厳しさは分かりました。ですが、逆に、日本で養殖された魚に対する検査の実態はどうなっているのでしょうか?
もしご存知なら教えていただきたいのですが。

また、海で獲れた魚に関しては特に検査等はしていないのでしょうか?

ぶしつけな質問ですが、よろしければ、返答お願いします。
Posted by 魚好き at 2008年06月26日 22:04
魚好きさんのご質問にお答えします。
日本で養殖された魚に対する検査は、あまりやっていません。輸入品と比較するとほとんどやっていないというレベルです。
たまにまとまった検査をやって、特別問題なければ、そのままの態勢で行います。
海で獲れた魚も、検査はほとんどやっていません。経験的に大丈夫と思われているものは、検査をしないのが原則です。
Posted by うな太郎 at 2008年06月27日 06:22
返答ありがとうございます!

なるほど、ほとんどやっていないのが現状ということですか。

となると、ますます中国産(外国産はほとんど?)の方が安全に見えてきますね。

良い情報をありがとうございました。
Posted by 魚好き at 2008年06月27日 23:06
記事読ませていただきました。
生きたまま輸入して国産と偽る方法もあることをはじめて知りました。
愛知県の者ですが、夏本番となり最近は、土用の丑の日だとスーパーへ行けば一色産うなぎばかり売られ、中国産は1割ほどですがありえないです。
発がん性物質の話が出るまで一色産うなぎなど地元の人間ですら店頭で見たことがなかったのに。
買って食べ比べてみましたが、一色産と銘打っているものは痩せていて焼き過ぎて皮が炭になっているものが多いです。
中国産は一色産より1.5倍は太っていて皮は程よく焼けていてふっくらし骨もほとんど気にならず美味しかったです。
正直、うなぎ自体も焼き方も中国産の方うまいです。
Posted by まじはろ at 2010年07月26日 12:31
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