2008年09月23日

三笠フーズの事故米・続編



事故米(汚染米)の転売問題は底なしの広がりを見せています。

結果的に事故米を食用として扱っていた業者は約400社(現在まで)。

全国の病院、養護施設、学校給食、コンビニ
などにも使用されていたことが判明。
給食への混入は22都府県。

三笠フーズは架空会社を介して米を買い戻し、「食用」とし、価格を10倍以上につり上げ販売していた。

政府から買い上げている事故米取扱い業者の大手4社すべてが、食用への偽装を行っていたことも判明。

しかも偽装は、流通の各段階でも行われ、中にはキロ9円程度だったものが最終的にキロ340円になったものもあった。

農水省は過去5年間で96回の立ち入り検査をし、昨年1月に文書で内部告発があったにも関わらず、今の今まで見抜けなかった。

農水省は
「性善説に立ちすぎた」
とか
「不正をやっていないことが前提の検査だった」

と釈明しているが、これはとんでもない話。

そもそも検査は、不正が行われている可能性があるから行われているのであって、常に疑いを持ちながらやるべきもの。

そうでなければ、行う意味がない。
性善説に立ってるのなら、検査を行う必要はないし、むしろ行うこと自体税金のムダになる。

三笠フーズの財務担当者からは、
「農水省は当社の販売先に行って調べればすぐに見破れたこと」と
おちょくられる始末。


一部に三笠フーズが悪質かつ巧妙に偽装工作をしたから、見破るのは難しいとの意見もあるが、この財務担当者の言葉がすべてを物語る。

三笠フーズは事故米を事故米倉庫ではなく、加工用米倉庫に入れていたが、それを立ち入り検査の時に隠すために、事故米を倉庫の壁際に置いて、その前に加工米を高さ5メートルまで積み上げて、事故米を見えなくしたとのこと。

結果として、検査の時に、加工米倉庫内を見ることは1回もなかったというのだから、「巧妙」である以前に「形式だけの検査」であったことが明白

幸い、健康被害の報告はない。

確かに、メタミドホスなどの農薬の数値は基準値を超えていると言っても微量なので、人体に影響はないのはある意味当然。

しかし、カビに関しては天然物なので、保管中にどれだけ増殖しているかはわからず、人体への影響ははかりかねるので、不安がつきまとう。

今回の一連の報道の中で、最も呆れてしまうのが、政府もメディアも人体に対する影響予想を全くと言っていいほど言及しないこと。


事故米問題の一つの大きな課題は「食の安全」
つまり人体への悪影響がどれぐらいか。

政府、メディアとも過去の事故米がどのような理由で食用禁止となり、それが食用に転用されたときに健康への影響がどれほどあるのかの予測をするべきだ。

それは米がそのまま食べられる場合と、お菓子になる場合、お酒になる場合では違う可能性も大きい。

何も言及がないから、すべてが危険と判断され、不安が増幅し、健康被害の心配が全くないものまでが全面回収される結果を招く。


メラミンの問題でも同じことが言える。

日本で販売されたお菓子の中にメラミンが混入している”疑い”があるということで、全面回収になっている。

しかし「メラミンは大量摂取すると腎臓結石になる」と言われただけで恐怖を抱き、どんな微量でも口にしてはいけないと思う人はどうかしている。


なぜなら、水だって、大量摂取すれば脳症にかかって死亡する。
つまり世の中のどんな物質だって、大量に摂取すれば人体に大きな害を及ぼす。

だから、「大量に摂取すれば○○になる」という文言に何の意味もない。


問題にしなくてはならないのはその量。

確かに中国で、ミルクを「主食」にしている赤ちゃんは数名死亡しているが、お菓子とは状況が大きく異なる。


メラミンは欧米での研究で、
1日の摂取量が体重1kg当たり、0.5-0.63ミリグラムまでなら健康に影響ない
との結果があるとのこと。
体重50kgの人なら、1日25ミリグラムまで大丈夫ということ。
体重10kgの子供でも1日5ミリグラム

”仮に”お菓子の中にメラミンが入っているとしても、それほどの量がお菓子に入っているとは考えられないだろう。

どれだけそのお菓子を食べたら害になるのかという問題になる。

このような分析は、政府やメディアが行って発表するべきこと。

世の中に100%安全な食品なんてない。
だから、リスクの高低を考慮しないと、無意味な恐怖を覚え、食品、資源の膨大なムダを招く。





posted by うな太郎 at 09:28| Comment(1) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつになったら報道に「科学的見地」が入るのですかね?
バラエティーはともかく(昼の帯番組等)
せめて6時台ニュースは報道部なんだし、
新聞はより科学的に書かなきゃいけないのに

あるマスコミに聞いたら
「ホントはロイコマラカイトの微量は毒ではないと書こうとしたら上司に止められました」
との声を聞き、何でと聞いたら
「わかりづらいから」
だそうです。
つまり反日デモの絵を撮っているなかで
日本人を助けている中国人は
見ている人に「わかりづらい」事と一緒
だそうで…
もちろん他国のマスコミから日本への報道も
同じようなもんなんですが…
Posted by うなぎ屋譽兵衛 at 2008年09月25日 00:20
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