2008年10月01日

食品安全委員会のリスク評価



食品安全委員会というのは、内閣府のもとにおかれている食品のリスク評価を行うための機関です。


各省庁からは独立していることから、客観的、公平に行うこととされ、現在日本で食品のリスクを調べるうえで、最も信頼がおけると判断できます。

その食品安全委員会が、最近の食品事件に関し、非常に明確なリスク評価を行っています。

まず、中国で乳児死亡者を出し、日本でも丸大食品の菓子から検出されたメラミン。
食品安全委員会のメラミンのリスク評価

内容は簡単に言うと、最もメラミンが多く検出された
「クリームパンダ」でも体重50kgの成人がそれを毎日17個、一生涯食べても、健康被害が起こらない量だったということ。


次に三笠フーズなどによる事故米のリスク評価。
この事件では、主に農薬のメタミドホスと、カビ毒が問題になっているが、まずメタミドホス。
事故米におけるメタミドホスのリスク評価

要約すると、今までに検出されたメタミドホスの数値から計算すると、一度に(24時間以内)に食べて害が起こる量は、体重50kgの人で2.5kg。(お米17合分)
そして、一生涯毎日食べても害がない値は、体重50kgの人で1日500g。500gは平均的な日本人の消費量の3倍なうえ、事故米だけを食べ続けることは考えられないので、心配はいらない。


ここまでは、非常にわかりやすく明快なレポートで素晴らしいと思います。

しかし、僕にとって、いや日本国民にとって最も興味をもたなくてはならない、カビ毒に関しては急にトーンダウンします。というかリスク評価自体行っていません。
カビ毒、アフラトキシンの概要

実は、アフラトキシンは、食品から検出されてはならない物質とされているため、基準値はありませんでした。
今回の事件を受けて、ようやくどの程度の量を摂取すると健康被害が起こるかを検証することになったといいます。

このことは非常に示唆に富んでいます。

第一に、危険と思われている「化学物質」「農薬」「抗生物質」などはリスク評価がきっちり行われているのに対して、カビ毒のような「自然物」はリスク自体が調べられていない。
しかも化学物質は自然に増えないが、自然物は自然に増殖する。
だから、自然物の毒性にこそ注意を払うべきである。

第二に、日本にとってメラミン問題より事故米問題のほうがはるかに深刻であること。

なぜなら、現状ではメラミンの健康被害が起こる可能性がほとんどなくなったのに対し、まだ消費されていないカビの生えた事故米が通常の食品として存在している可能性が高いからだ。

ここ数日はメラミンの報道のほうが中心になっている。
中国国内はもちろん、ご丁寧にインドネシアや韓国での状況まで詳しく伝えている。

しかし、私たちは中国を批判するのに陶酔している場合ではない。

事故米問題は、食中毒が身近に迫っている可能性がある。
さらには、日本人として特別の郷愁や思い入れがある主食のお米に対してなぜこのような大規模な詐欺事件が長年にわたり放置されていたのか、という問題を明らかにして、解決していかなくてはならない。









posted by うな太郎 at 08:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
えー
メラニン≠メラミンですのでよろしくです。
Posted by うなぎ好き at 2008年10月01日 22:01
ご指摘ありがとうございます。
訂正しておきました。
Posted by うな太郎 at 2008年10月02日 11:41
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