今週末(4月26日)発売予定の僕の拙著
『食品の迷信』の内容を一つご紹介します。
当ブログでも一度書いたことがありますが、それから半年以上経っているので、新たな話を交えてお話します。
『食品の迷信』の一つ、
”魚は天然に限る”
”養殖なんてまずい”
今回はウナギにしぼります。
10年ほど前にダウンタウンの浜田雅功他の芸能人5人が、
いかに舌が肥えているか、の目隠し検査を行う番組がありました。
例えば高級ワインと安物ワインを飲み比べて、どちらが高級ワインかを当てるゲームです。
その中で、うな重がでて、片方が天然ウナギ、片方が養殖ウナギによるものでした。
結果から言えば、
5人全員が養殖を天然、天然を養殖と間違えました。
理由はおいしいほうが、天然だと思ったからです。
浜田雅功などは、食べた瞬間に
「わかった!こりゃ自信あるぞ!」と叫んだものです。
結果として番組では、全員舌が貧しいとされ、うな重を提供した店の
料理人がいかに天然ウナギはおいしいかを語って笑いの中、終わりました。
しかし5人全員が、脂がのっていておいしい方を天然と答えたのは、
舌が貧しいからではなく、「迷信」を持っていたからです。
天然のほうがおいしいという迷信です。
いくら料理屋の人が天然がおいしいといっても、一般に認められないのであれば意味がありませんよね。
実は、これはたまたまではなく、当然のことなのです。
うなぎの養殖は栄養価の高いエサを十分に与え、1年程度で出荷されます。当然脂がのっているうえ、成長が早いので、身も皮も柔らかです。
それに対して、天然のウナギは厳しい生存競争の中、常にエサを探しまわり、長い年月(通常5〜6年)をかけて大きくなります。
もちろん生育環境によって千差万別ですが、通常は脂はうすく、身や皮も固めです。
また長年泥の中に住んでいることによって泥臭がすることも多いといいます。
僕の経験では、店がしっかり選別して出していたせいか、粗悪な天然ものを出されたことはありませんが、一番良かったものでも養殖物と同程度だったといっていいでしょう。
天然ウナギのうな重が養殖物の2倍以上することを考えると、一般的には割に合わないと思います。
ただ、天然ウナギは貴重であるのも事実だし、厳しい自然界で生き抜いた物語があります。
風味が本当に良くて、価値のあるものもあるかもしれませんので、一応その点は少し弁護しておきます。(笑)
僕が食べてきた中では、養殖のブランド品が確かに最もおいしかったです。
なんといっても風味は花のようで、それが口の中に広がり、深い味わいがありました。
エサや水、土にこだわり、「自然環境に近い」のだそうです。
後段は単なる宣伝文句と思いますが(笑)
ブランド名は「坂東太郎」
(宣伝費は誰からももらってませんよ(*^^)v)
食いしんぼうは要チェック!⇒「坂東太郎」取扱店
僕が3回ほど舌鼓を打ったのは有楽町の「炙り一徹」です。♪
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天然信仰はなかなか修正出来ないですね、日本人は。
鰻に関して言えば「山本益弘」「野田岩」
連中が戦犯ではないでしょうか?
前に誰かが言っていました。
「そんなに天然がいいなら牛もバッファローを喰え」と。
確かに、食通と言われる人も専門店も、こぞって天然信仰を語りますね。
確かに、「下りウナギ」など例外的においしいものもあるのかもしれませんが、一般的にどうなのかという視点が抜け落ちていると思います。
おっしゃる通り、人の手が加わったものを嫌い、天然大好きであれば、原始生活をすればいいんです(笑)
天然信仰とか、国産信仰、植物性信仰といった根拠に乏しいことが蔓延しているのはマスコミのせいでしょうかね。
自分の味覚を信じたいと思います。