2008年05月07日

先日の「カンブリア宮殿」



今回は予定を変更して、先日放映された「カンブリア宮殿」の番組内容についてお話します。

村上龍と小池栄子が司会を務めている人気番組なので、知っている方も多いと思います。

ゲストは「宅配大地」という、無農薬や有機野菜を中心とした食品の宅配を行っている会社の社長。

この社長の語り口は誠実そうなのですが、言っている内容は、論理の飛躍と詭弁に満ちたもので驚きました!


まず、前提が
「農薬使用野菜は危険で、無農薬野菜が安全」としています。
このことは多くの人がそう信じており、その前提から始まるパターンは珍しいものではないので、とやかく言うつもりはありません。

ただし、無農薬であることによってリスクが高まる要素があるため、このことは科学的に全く証明されていないことであることだけは、はっきり断言しております。

しかし、その次には「おいしい」が来ていました。。

無農薬でおいしいというのは、つながりません。

例えば、特別おいしい品種だとか、獲れたてを宅配しているとか、
そういう理由ならわかります。

これもほとんど詳しい説明もなく、「おいしい」と語り、
「うちのを食べたらスーパーの野菜は食べれないと言われます」といっていました。

いつのまにか、無農薬で品質管理をしっかりしているから「おいしい」ことになっています。

それも司会者に生野菜を食べさせる念の入れよう。

このような状況で司会者は「おいしい」というに決まっているし、何より実際に宅配に使用されている平均的なものなのか、一番おいしいものなのかもわかりません。

この会社は基本的に週に1回の宅配を行っているので、到着してすぐ食べるか、1週間して食べるかによっても味が違うはずです。


そして、
司会者の
「こういうものはお金持ちしか食べられないということになりませんか。」
の問いに対して、
社長は、
「安い食品を買うことによって、健康が害される、医療費がかかるなどを考えると、トータルではうちの食材が有利」


う〜〜ん、これは「恐怖商法」(恐怖を煽ることによるお金儲け)
従事者によくある論法ですが、よくテレビではっきり言ってくれました。

僕はずっと通常栽培の野菜しか食べてませんし、中国産も抵抗なく食べてきましたが、45歳で健康そのものです。
日本人のほとんどが僕とあまり変わらない食生活を送ってきたはずですが、日本人は世界的長寿で健康な老人が多いですよね。
通常作物を食べたことによって、身近な人が具合悪くなったとか、病院に運ばれたケースもないはずです。
あれば大きなニュースになりますが全くありません。


さらに極めつけ。
「会員の方からは、利用してから食費が1〜2割程度しか上がっていない、という声をいただきます。」
「理由はうちの野菜がおいしいので、スーパーや外食で食べるものがまずく感じられ、そういうところに行かなくなるから。」


これが本当なら魔法の食べ物ですね。

我田引水とはこのことではないでしょうか。

従来の2〜3倍(中国産との比較では3倍以上と思われます)するものを買っていながら、食費があまり変わらないようにするためには、外食の頻度にもよりますが、基本的に量を減らすしかありません。
ほとんど外食をしない(又はごく安いところでしかしない)家庭であれば、量を2分の1から3分の1に減らさなくてはなりません。

もしかして、おいしいから満足度が高くて、少なくても済むのでしょうか(笑)

つまり話の筋道はこうです。


1)無農薬野菜は安全
2)無農薬野菜はおいしい
3)これを食べると健康になり医療費も少なく済む
4)これを食べるとスーパーや外食に行かなくなり、食費はあまり変わらない



厚生労働省は、そのガイドラインで「無農薬野菜」という表示を禁じています。理由は、
「そうでないものより優位性があると誤認される恐れがあるから」です。
つまり厚生労働省は農薬を使用しない作物に何らかの優位性があることを認めていないということです。
だから、減農薬、無農薬とも「特別栽培」と表記しなくてはなりません。

有機栽培の先進国イギリスでは政府機関が
「有機栽培作物が、人体に安全であるとか、栄養的にすぐれているといった科学的証拠はない」と語り、
そうでない作物より優位性があるとの広告を禁じています。


特別栽培(無農薬栽培)といっても使用して良い農薬もあれば、農薬指定を受けていない薬を使ってもよいわけで、その中には安全性の確かめれれていないものもあります。
木酢液はその例です。


つまり、無農薬栽培作物が体に良いというのは単なる思い込みにすぎない可能性が高いわけです。



現在、流通している最も安いもので、十分安全なのに、
人々の思い込みに乗じて「病気になる」かのような恐怖心を煽って
商売につなげていくことが、許されてよいのでしょうか。


今回の場合、前提自体に問題がありますが、さらに一つ一つの結論に無理、矛盾がありました。

特に最後には笑ってしまいました。。


しかし、一般の人はそのことに気づかないどころか、感動すらして納得している人が多いのではないかと思うと、僕がもっと正しい情報を発信していかなくてはならないという責任を感じてきます。



posted by うな太郎 at 22:12| Comment(9) | TrackBack(0) | 食品の安全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
凄い番組でしたね。
さすが全共闘上がり。
なんで「左」さん達が中国産を叩くのか
よく理解できた番組でした。

さて
http://www.nouyaku.net/
にある掲示板なんかを見てますと
今回の餃子事件から始まる
農薬=悪という流れをこくにあの農業従事者が非常に恐れている事がわかります。

だって

「なすやメロンに年間数十回も農薬かけてます」なんていえる空気ではないですもんね。

とにかく消費者が勉強しないというか
民度が低いのが最大の問題だと思います。
Posted by うなぎ屋譽兵衛 at 2008年05月10日 11:33
コメントありがとうございます。
ああ言えば、こういう的なヘリクツがすごいですね。
反権力で闘う人というのは、権力側に立つと、それまで以上の横暴を振るう場合があるので怖いです。。
Posted by うな太郎 at 2008年05月10日 17:00
そうだ!そうだ!
無農薬や無添加の製品を供給する側は、今や錦の御旗を手にした権力者だ!
だから力のないもの(通常品の供給者)をトコトンたたく!
Posted by ひろし at 2008年05月10日 21:27
賛成
Posted by 素浪人 at 2008年05月11日 07:34
中国は土壌汚染されているのでは?
Posted by WEBおもしろ情報収集用ブログ at 2008年05月11日 18:37
無農薬を謳い文句にする業者は
多いですが、おっしゃる通り
怪しい輩が多いです。
巧みな話術で誘導するところは
催眠術にかけているようにも
思えます。
「○○大地」、無農薬を
謳う新たな宗教ですね。
Posted by のりあき at 2008年05月12日 08:06
確かに、いつの間にか無農薬が安全・おいしい・栄養あるというイメージになってますね。
ウソでも100回繰り返せば真実になる、ということでしょうか。
おまけに無農薬の農家は環境と安全に配慮した善良な人々で、通常の農家は環境を悪化させ危険なものを栽培するといった悪人扱いです。
どちらも生計のためにやっていることで、変わりないでしょうに。
収量の落ちる無農薬栽培で、今後の食糧危機を乗り切れるのでしょうか?
Posted by sasoriza at 2008年05月12日 13:52
みなさん、コメントありがとうございます!
現在、食品業界で儲けているのは、偽装業者か、他より明らかに優れていると錯覚させている業者だけ。
なんともお寒い限りです。。
本にも書きましたが、これではまじめにやっている一般食品の取扱者は浮かばれません。
Posted by うな太郎 at 2008年05月12日 19:15
とても、素敵なブログですね。

宜しければ、私のブログにあなたのブログをリンクさせて
頂いても宜しいでしょうか。






































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































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Posted by ルカ at 2008年07月03日 22:07
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